氣鍼医術症例ブログ〜難経69難本治法の実践日記(はてな版)

脉診流「気鍼医術」創始者で臨床40年、福島弘道先生の直弟子である葛野玄庵による症例ブログです

尿路の石と砂

59才 会社員 女性

主訴

「昨日の朝から腰が痛くて重い」と左腰に手を当てている。

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脉診


革にして緩を帯びてやや数脉

動作痛は前屈、ひねりともにマイナス、後屈でS1・2辺りの両側が少し重い。今朝は寝ていても痛かったという。左志室あたりと左下腹部をとんとんたたいて、ここが痛い、という。どうも怪しい痛みである。

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腹気鍼診断


下脘・巨闕が脉締 右期門・気海が革を帯びている

この段階で期門・気海に実が現れたということは、腎・肝実証の病証が推測できる。「尿路・腎臓」に何らかの邪、つまり石か砂がたまっていることが推測できる。

 

奇経診断


右外関・N―右臨泣・Sで脉締

 


脾虚腎肝実証」左から

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治療


左陰陵泉・左少海に丁寧に補い、右腎経の照海のキョロ圧痛、右肝経の中封から「雀琢下圧瀉法」の手技でズーンと邪の処理をした。

 

この手技がうまくいったかどうかは、腹部診断穴の気海・右期門に鍼を当て、革脉がなくなっていることで確かめることができる。腰部にはわざと触らずに、本治法が終わった段階でまず下腹部と志室をとんとんたたいてもらったが「痛くない」という。明らかに尿路結石か砂の病症である。

 

「これは腰痛ではなくて尿管結石の発作ですよ」

「あらま、私35才の時腎臓結石で救急車で運ばれたことがあるんですよ」

「その時は盲腸を疑われたから右だったと思います」

 

2日後来院したが「あれからまったく痛くなりませんでした」という報告を受け、健康法で治療した。ちなみにS1・2両側の重みが少し残っていたが、これは帰りにはなくなった。

 

初出:2017/07/18

 

 

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