氣鍼医術症例ブログ〜難経69難本治法の実践日記(はてな版)

脉診流「気鍼医術」創始者で臨床40年、福島弘道先生の直弟子である葛野玄庵による症例ブログです

「肺虚の風邪」患者が多いのはなぜ?

【症例その1】69歳男性

 

主訴:朝から目の奥が重く、肩が凝りしんどい

腹気鍼診断:中脘・下脘が締まり、巨闕・左期門が革脉を帯び浮いた。

奇経診断:左申脈・N―左外関・Sで脉締。

:肺虚肝心実証右から

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【症例その2】小学2年生 男子

 

主訴:昨夜から食欲なく咳き込みが始まった。体温37.5度

腹気鍼診断:中脘・下脘・右期門が締まる

奇経診断:左申脈・N―右後谿・Sで脉締

:肺虚肝虚右から全経金穴使用

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今の季節、「肺虚の風邪」患者が多いのはなぜ?

 

その答えは「湊理(そうり)の開閉が不調になる」から。古典に言う「湊理」とは毛穴のことを言い、衛気の出入り口なのだ。

 

まだまだ朝は寒い。昼間少し暖かいからと薄着をしていると、夕方にはスーと冷たい風が手首から腕へ首筋から背中へ侵入する。鍼灸の名人八木下翁は冷えることを用心して「手っ甲脚絆」で治療に臨んだという。

 

当院の1、2を争う敏感な患者さん、夏の終わり早朝新聞を取りに玄関に出た時、秋を思わす涼しい風が半袖の腕をスーッとよぎった瞬間に下痢になってしまう人がいる。なるほど手の大腸経・肺経が瞬時に侵されるんだと、それを聞いて思ったことがある。

 

肺虚の風邪しかり、今の季節、朝夕の寒暖の差に油断したとたん手首から腕首筋から背中へと冷気侵入されてしまうのだ。

 

まさに暖かさで毛穴が開き気味状態、無防備な状態を冷気に侵されたといううことを意味するのだ。古典に言う 、皮膚・湊理は肺のつかさどりなのだ。

 

初出:2017/03/12

 

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