氣鍼医術症例ブログ〜難経69難本治法の実践日記(はてな版)

脉診流「気鍼医術」創始者で臨床40年、福島弘道先生の直弟子である葛野玄庵による症例ブログです

月の満ち欠けと適応側の変化

拙著「氣鍼医術〜鍼術指南極意」でものべているが、月齢が及ぼす人体への影響は様々な形で現れる。その大きな特徴のひとつが、難経69難本治法の適応側の変化である。

 

今日は左適応側の患者の証が、満月(大潮)を挟んで右に変化するのである。同病症にもかかわらずである(重篤病症の場合は例外もある)。

 

下記症例の治療日は満月の3日前(12月11日)で、その日は中潮で12日は朝から大潮になるところであった。中潮から大潮に、大潮から中潮に代わるときが一番潮の干満が激しくなる時である。ちなみに潮干狩りで一番砂場が出るのがこの日なのであるが、人体の内部環境にも大きな影響があるのはいろんな事象が証明している。たとえばお産や重篤患者さんの生死への影響がそれである。

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症例

研究部会でのSモデル患者。治療は塾生である「しみず鍼灸整骨院」の清水隆宏先生が担当した。

風邪になって1週間 咳・鼻水・喉の痛みが残っている塾生 42才 男性 

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腹気鍼診断

膻中・左期門が脉締 中脘・気海の診どころが浮いて革を帯びている。

 

奇経診断

右陥谷・N―右後谿・Sで脉締

 

心包虚肺腎実証左から

治療後身体が軽くなり、喉の痛みはなくなったという。

さすがは清水先生、風邪の治療ができれば立派な経絡治療家である。

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その同じS患者さんが研修に来たので私が12月13日(火曜日)に診察したところ、まったく反対からの証が立ってしまった。風邪病症はほとんどなくなっており鼻水が残っている程度であったが、同じ証でありながら適応側が反対になっていたのである。

通常満月の当日の夜を挟んで適応側が変化するのが原則であるが、中潮から大潮に代わるその夜を挟んで変化する場合もある。この症例もその範疇に入ると考えて良いと思う。

 

初出:2016年12月15日

 

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