氣鍼医術症例ブログ〜難経69難本治法の実践日記(はてな版)

脉診流「気鍼医術」創始者で臨床40年、福島弘道先生の直弟子である葛野玄庵による症例ブログです

問診が一切不要で即診断、即治療

56歳 主婦 155㎝ 48㎏ 

 

主訴 「腰がだるい」

  

腹気鍼診断(不問診断)

f:id:kishin-ijutsu:20180526060508j:plain

下脘・膻中が締まり 左期門・気海が革脉を呈す

 

気鍼医術の定義する診断6穴において下脘は脾の診どころ、膻中は心包のみどころですが、そこが締まるということは虚しているということなのです。つまり脾虚証の証がたちます。そしてその母経絡は心包経となります。

 

奇経診断(不問診断)

f:id:kishin-ijutsu:20180526060537j:plain

左外関・N―左陥谷・Sで脉締

 

右脾経に対する子午拮抗経絡は三焦経ですからそれに属する奇経八総穴は左外関です。左外関にNを添付、右心包の拮抗経絡は左胃経です。それに属する奇経応用穴は左陥谷穴です。ゆえに脾虚相克実証右からが出るのです。

 

脾虚腎肝実証右から

 

解説

腰のだるさに偏りがないことから仰臥位にて「腹気鍼診断」から始めた。気鍼医術における治療の始まりは「不問診断」を特徴としている。

 

つまり全く問診をしないでも患者さんの今現在の身体の気血の経絡上の過不足、邪の存在経絡を特定できるのです。

 

つまり診断即治療が可能であり効果抜群な治療ができるのです。

 

脾虚については消化器系の疲れが推測でき、その母穴が「心」ではなく「心包」であることに疲れている臓腑をも推測できてしまいます。

 

子午拮抗関係から心包虚だと胃実が証明されており「食べ物が胃に入りまだうっ滞し消化できていないこと」が推測診断でき、飲食労倦における「過食」を経過していることがわかるのです。

 

腎肝実についていえば飲食における「飲」の過剰、アルコール過剰摂取による腎の悪露の滞りが推測診断でき「尿の出が悪く手足にむくみ」が確認できるのです

 

「あれー、飲食過多の診断がでましたが覚えはありますか」

 

「実は1週間前3泊4日で韓国旅行に行って食べて飲んでの毎日でした」との告白があったのです。そして治療後は「胃がすごく軽くなりました。腰も全く重くないです」と帰っていかれました。

 

気鍼医術における不問診断即治療は本当にすごいのです。

 

初出:2016/11/18

 

最後までお読みくださりありがとうございます

にほんブログ村 健康ブログ 鍼灸(はり・きゅう)へ

↑クリックしていただけると励みになります

 

www.kishin-ijutsu.com