氣鍼医術症例ブログ〜難経69難本治法の実践日記(はてな版)

脉診流「気鍼医術」創始者で臨床40年、福島弘道先生の直弟子である葛野玄庵による症例ブログです

セミが鳴くような耳鳴り

会社員  女性 68歳

 

「3日前から左耳が鳴りが始まり止まりません」と来院。半年前に不眠・いらいらで治療して良好だった患者さんです。

 

どんな音ですか?キーンという金属音ですか?シャーというセミのような音?

 

「セミが鳴いてます。昼間より静かな夜が大きくていやです」。

 
 

脉状診

やや浮いて躁、革を帯びやや数

 

腹気鍼診断

巨闕・左期門が締まり中脘と気海が大きくなる

 

奇経診断

右の臨泣・N―右の後谿・Sで脉締

 

心虚肺腎実証左から合水穴使用

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治療

3日前からだから、うまくいけば1回の治療で治るかもしれないと思いながら、左心経の曲沢に0番鍼で約3ミリ刺入し、じっくり補った。次に左肝経の曲泉に6・7ミリ刺入し補法。つぎは肺経の瀉法尺沢穴に1番鍼で3・4ミリ入れて、加圧をかけながら抜鍼し、右腎経の陰谷にも加圧瀉法を加えた。

この段階で「音が小さくなってます」、90%減っているという。

 

標治法

座っていただき肩・首・背中にかけての凝り滞りに、1番鍼で0,6ミリの瀉法。督脈上の大椎・身柱・霊台・至陽に絹糸状の灸を1壮づつ施灸した。「全くセミは鳴いておりません」とのこと。

 

考察

耳鳴りは千差万別、今回の症状はまだ3日前から発生したので浅い傷としてとらえ、難経69難の本治法の証が正鵠を得れば勝負できると踏んでいたがその通りであった。

 

初出:2016/10/15

 

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