氣鍼医術症例ブログ〜難経69難本治法の実践日記(はてな版)

脉診流「気鍼医術」創始者で臨床40年、福島弘道先生の直弟子である葛野玄庵による症例ブログです

下痢はつわりの一種だった!

 

看護師 34歳 


待望の赤ちゃんができたのはいいが、妊娠8週目ころから下痢が止まらない。食べ合わせなど思い当たる食中毒関係はない。はたして自分で調べてみると、なんとつわりのひとつではないかという結果にたどり着いたという。でもって、どちらにせよ鍼灸で止めてくださいと来院したわけである。

 

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脉状
虚、軟を呈している。


腹気鍼診断
下脘・膻中・気海 この段階で証は脾虚腎虚が推測できる。


奇経診断
左・公孫―左・合谷 ここが肝心かなめ、下痢だと当然「脾虚腎虚」で外関―照海が定番のはずが、なんと公孫-合谷である。衝脈に深くかかわる流れが出たわけである。まさに胞中(子宮)の変動ということになる。つまり、つわりの一種としての下痢をうなずけることができたのである。

 

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治療

<証> 脾虚腎虚証右同側合水穴使用
<お灸> 三陰交に7壮の補灸 (脉締を得るまで)


通常安産灸は、胎動がきこえはじめた後、妊娠5か月からまず7壮から始めて1か月ごとに5壮づつ増やすのを原則とする。しかし妊娠初期には7壮を補的に施灸することでつわりなど妊娠中毒症に効果を発揮する。

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看護師のこの患者さんに言わせれば「妊娠すると、ホルモンの変化によって胃腸の働きがとどこおり、便秘を引き起こしやすくなります。しかし、ときどき胃腸の働きの変化にともない、逆に下痢になってしまう人もいます」ということなのだそうな。2日後「見違えるほど元気に!」と感謝。腰の温めを続行。軟便から下痢、回数減。次回母親の治療もお願いします」とメールが来た。

 

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