氣鍼医術症例ブログ〜難経69難本治法の実践日記(はてな版)

脉診流「気鍼医術」創始者で臨床40年、福島弘道先生の直弟子である葛野玄庵による症例ブログです

両肩が同時に挙がらなくなるのは余程のこと

子午鍼法と奇経鍼法がみごとに本治法に連動することを証明する病証です。

 

夜遅く電話がかかってきた、「夜分すいません、中村です、ヘルニアの中村です(以前彼の腰椎椎間板ヘルニヤを治している)。知人が急に両肩が上がらんようになってしまって」。

 

患者は37歳男性、建設業に従事、185㎝ 80kg。朝から両肩が痛くて全く挙がらないとのこと。1週間くらい前から痛みはじめたという。

 

<<結髪動作>>

左右の肩、小腸経・三焦経・大腸経に激痛

<<結帯動作>> 

左右の肩、大腸経・三焦経・大腸経の痛み

 

当初右肩から始まり、今も右肩のほうがひどいという両肩が同時に挙がらなくなるとはめずらしい。よほどのことがなければここまでとはならない。交通事故とか足場からの落下事故とか、何か頸椎・胸椎に相当のダメージを受けてない限りこんな痛みの出方はしない。

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上半身裸になってもらってびっくり、でかい、筋肉質、プロレスラーの身体である。きけばプロの「格闘技」をやっていたという。納得。

 

<<治療>> 

子午鍼法・奇経鍼法の出番である。頸椎・胸椎捻挫の後遺症からくる両肩の症状である。つまり督脈病証なのだ。

<<子午鍼法>> 

右肩・小腸経に対し、左肝経・中封穴に金10番を着地補法で脉締!

右肩・大腸経に対し、左大腸経・太谿に金10番を着地補法で脉締!

 

この段階で奇経鍼法が推定できる。右後谿―左申脈のグループである(難経69難の本治法もこの段階で推測できるのだからすごいことだ)。

 

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案の定、右の肺経・魚際穴に金10番を当てると脉締、続いて左足に戻り右三焦経に対し左脾経の公孫穴に金10番を当てると思った通り脉締!

 

この時点で患者さんの動作痛はほとんどなくなった。そのまま金10番で本治法を行った(証は肝虚肺虚証左から交差・原穴使用)。

 

どうです?

「びっくりですわ、挙がりますわ」

すごいやろ

「すごいすね~!」

 

頸椎胸椎の督脈上に気鍼2・氣鍼3の瀉法を加えて終了。

 

「仕事しながらだから、痛みはまた少しもどるよ。でも後2・3回治療すれば大丈夫。」といって終了。

  

 最後までお読みくださりありがとうございます

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