氣鍼医術症例ブログ〜難経69難本治法の実践日記(はてな版)

脉診流「気鍼医術」創始者で臨床40年、福島弘道先生の直弟子である葛野玄庵による症例ブログです

しゃがみこんでしまうほどの胸痛(62歳女性)

2月24日(水曜日)

 

2日前友人と立ち話中に突然、胸の真ん中がつかまれるように痛くなってうずくまってしまった。2〜3分すると落ち着いて何とか自宅に帰れたが、昨日今日と激痛になったり鈍痛になったりしながら洗濯さえままならない。1年前にも同じようなことがあって病院で心電図も含めて検査したが、異常は見られなかったという。

 

<<考察>>  

脈状はやや数、堅を帯び沈み気味で律動性には問題がない。躁も帯びていない。心筋梗塞狭心症の痛みの出方ではなく、肋間神経痛を疑う病症である。ただ真ん中に集中した鈍痛・激痛に関しては、胸椎前肢神経の発作性激痛が疑われる。つまり督脈上における異常である。

腰椎捻挫・ヘルニアにおいても同様の痛みが発生するが下腹部に出るのでよく婦人科疾患の発作性疾患と間違われることがある。同様に、胸椎捻挫・ヘルニアなどからくる胸部痛であろう。

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<<治療>>

 

・奇経診断 

右後谿―左申脈で脉締 

この診断がでれば確実に督脈変動の病証である。

 

・証    

肝虚肺虚証左から交差原穴使用

 

・標治法 

胸椎5・6間に著しい圧痛があり、ステンレス1播を約6ミリ刺入し脉締を確認し瀉的に抜鍼、その一穴で胸の鈍痛はすっかり取れてしまった。

 

2月26日(金曜日)

2日目の本日来院、全く痛み重みなし。予防治療して終了。