氣鍼医術症例ブログ〜難経69難本治法の実践日記(はてな版)

脉診流「気鍼医術」創始者で臨床40年、福島弘道先生の直弟子である葛野玄庵による症例ブログです

救急車を呼んでしまった激痛

早朝、突然下腹部に激痛がはじまり、我慢できずに救急車を呼んでしまったという52歳女性。腹部エコー、点滴などの後、「まだ痛い」と訴えているのに痛み止め、抗生物質、消化剤を渡され「様子をみましょう」と帰されたという。

薬剤はまったく効果が無く、その日の夜も激痛で眠れず。しゃがんでこぶしを下腹にあてて抑え込むと、多少痛みが和らぐので一晩その姿勢でうつらうつらしたという。同じ病院を再び受診、「憩室が出来てそこが炎症をおこしているようだ、1週間後にカメラを入れて腸の検査をします」と強めらしい痛み止めをもらって帰る途中で来院した。この間食べ物が喉を通らず、くたくただという。

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腎虚心脾実証

 

左下腹部の激痛なので最初は尿路結石の発作を疑ったが、証が腎虚の上に脾実が出た。ということは「土剋水」で飲食過多により腎水を弱らせたこと、または冷房で「冷え」過ぎて腎水が弱りに拍車をかけたと診断できる。

 

手足の要穴に丁寧に「本治法」を加えると脉状は良脉になった。もちろん痛みはすっきりして笑顔で帰って行った。2回の治療で緩快。